2017年07月01日

TVドラマベスト10(第10〜8位)

 前回、野際陽子さんの訃報に接して、追悼の意を込めて
 第5位を報告したのですが、今回はオーソドックスに、
 第10〜8位を紹介します。

 現代劇たるTVドラマは、
 テレビ時代劇に比べて、近年著しく短命化し、圧倒的に本数が多く、
 とても全貌など追うことなどできるはずがなく、
 暇だけはあった1970年代までの記憶が強く残っています。

 1980年代以降は、テレビ自体をあまり見なくなったのですが、
 たまに偶然みた作品が良かった、というよりは、時間がない中、
 好みのものに対する嗅覚だけは残っていたということができます。

 ただ、歳と共に朝型に移行したため、
 ここ何年か、週末にTUTAYAでDVDを借りて、
 晩酌しながら過去のTVドラマを楽しんで頭を空っぽにしていますが、
 2000年代に入ってからのTVドラマは質が高く、
 当時は、たまに見ても面白いものに当たる確率は高かったともいえます。
 
******

第10位 『七人の刑事』(1961〜1964)

第10位.jpg

 早々にTVを購入していたお隣によく見せにもらいに行ったものですが、
 小生の家もTVを購入して家族で見始めてから、
 小生の記憶に残る最初の本格的TVドラマとなりました。

 それまでのフィルム制作の子供向けドラマと米国製ドラマしか知らなかった小生には、
 VTRのシャープな質感と、
 芦田伸介を始めとする渋いおじさん達の生真面目さが新鮮でした
 (あのおじさん達、当時30〜40代、今の小生より遥かに若かったとは・・・)。

 当時、日本は高度経済成長期にあり、
 TVを始め3種の神器が普及しだして明日への希望に満たされていたのですが、
 TVドラマの世界では、
 『七人の刑事』だけでなく『特別機動捜査隊』等の刑事物ドラマでは、
 何とも暗い世相が描かれており、
 七人の刑事たちの無力感だけが印象に残っています。

 冒頭のタイトルバックのこれまた渋さを絵に描いたような低音のハミング
 (日本人の歌手ではなかったのですね)は、
 5年以上聴いていれば耳にこびりつくのも無理はありません。

第9位 『八日目の蝉』(2010)

第9位.jpg

 小生が、リアルタイムで観た最後のTVドラマだったように思います。

 その日の新聞のTV番組欄をみていたら、タイトルがきれいだったのと、
 『武士の一分』以来ファンになっていた
 檀れい主演という理由だけで観てしまったのですが、
 子供の誘拐事件から始まり、ミステリーとロードムービーの要素も絡み、
 面白く見ていたのですが、
 最終回のあまりに重い結末に心から感動してしまいました。

 女性版の『砂の器』といってよいと思います。

 歳をとったせいか、あまり重い内容のドラマは敬遠してしまうのですが、
 『八日目の蝉』はうっかり観てしまったのが運の尽きだったようです。


第8位 『わたしたちの教科書』(2007)

第8位.jpg

 当時面白く観ていた『富豪刑事』が終わった後に、惰性で見始めたのですが、
 予想外に面白く、また最終回は感動してしまいました。

 いじめを主題にした本格ミステリー(転落死は事故か殺人か?)で、
 リアルな学園ものが続くのかと思いきや、
 登場人物の関係が二転三転して、最後は法廷劇に移行するという、
 凝りに凝ったドラマ作りで、最後まで楽しめました。

 剽軽な名前ながら暗い過去をもつ弁護士の積木珠子(つみきたまこ)(菅野美穂)、
 転落死した生徒(志田未来)の真面目な担任(伊藤淳史)、そして、
 権威主義の悪役である副校長(風吹ジュン)の演技合戦が見事でした。

 佐藤二郎と大倉孝二が、職員室の陰湿なムードを思い切り感じ悪く醸成しています。

 オリジナル脚本のようですが、
 秀逸な本格ミステリーとしてTVドラマ史に残るのではないでしょうか。
posted by Dausuke SHIBA at 09:19| Comment(0) | TrackBack(0) | TVドラマ