2016年01月19日

『特許の無名塾』本体ブログ(Articles)が更新されてます(2016年1月19日)

 昨年後半から商店向けの商標権・著作権関係の講演資料を作成する機会が増え、東京オリンピックのロゴ等の管理状況を継続して調査しています。今回の「互輪」の記事もオッとと思いブログ記事にまとめてみました。現在、さらに俯瞰した視点で論文も作成中です。東京オリンピックのロゴ等に関するトピックは今後も折につけ触れてみたいと思っています。
posted by Dausuke SHIBA at 09:44| Comment(0) | TrackBack(0) |

2015年12月20日

士業にお奨めの本 『コンサルは会社の害毒である』

 私は弁理士でもあり行政書士でもあるのですが、どちらの士業も、本業である特許庁又は官公庁への手続業務をベースに、業務開拓の一環として「コンサルティング」業を指向する先生方が増えています。
 しかし、士業と「コンサルティング」のマッチングは今一つすわりがよいとは言い難く、私自身も考えあぐねているところがありました。
 そんなときに、書店で目に入ったのが表記の本でした。

●書名:コンサルティングは会社の害毒である(角川新書)
●著者:中村和己
●出版:KADOKAWA
 簡単な書評も参考までに BOOK−SMART

 内容は書名の通りそのままで、欧米発祥の経営コンサルティングは、
 欧米概念の「経営」を対象としているので、本質は経営トップの業績を守るための解雇手段を不可欠とする「新自由主義」に基づくのであるから、
 そもそも欧米概念の「経営」の存在しない日本企業には、フィーが高いだけの害悪にしかならないことを詳細に解析した上で、日本企業には「コンサルティング」は必要がないと説きます。

 それでは、外部者としての経営支援事業者は、日本企業に何をしたら双方にとって有益なのかを、ご自身の本業である「戦略立案/ファクト分析サービス」を例にして提案しています。

 著者は理科系(東京工大)出身で、非常にロジカルかつわかり易い語り口で、マルクスが「資本主義」を否定するために「資本主義」を徹底的に分析したように、「コンサルティング」を徹底的に分析してその害毒性を指摘しているので、士業にとって読み易く、「コンサルティング」の置かれた状況をよく理解できると思います。

 著者の提案は相当に能力が高くないと実践は難しいので、弁理士・行政書士が今からそれをそのままやろうとすれば途方に暮れてしまいます。
 しかし、弁理士・行政書士には、著者にはできない特殊技能があり、その特殊性をどう生かせば弁理士・行政書士らしい経営支援事業をなしうるのかを考えるのに、いろいろなヒントが読めるように思います。

 著者がコンサルタントをしていたときに、日本企業がいかに我儘で取り扱い難かったかという経験を通して、従来と同じ日本企業文化論に到達するのですが、このアプローチでもやはり同じ結論なのかという面白さがあります。
 さらに、開き直って日本企業の文化に寄り添う著者の心持が、ハードボイルド小説の探偵(著者)とクライアント(日本企業)のようでもあり、最後に感動すら残ります。

 200頁あまりの新書版ですので、お正月の時間のあるときに読むのにお奨めです。
posted by Dausuke SHIBA at 17:15| Comment(0) | TrackBack(0) |