2019年10月27日

N国党系YouTuberによる著作権問答を考えてみた(その1)

 著作権関係の記事を検索していたら、たまたま、
 話題のN国党系YouTuber氏が、文化庁の問合せ窓口の職員と、
 結構真面目に、著作権の話をしている配信番組がヒットして、
 とても面白く見ることができました。

 YouTuber氏の文化庁職員への無手勝流の突撃問答ですが、
 YouTuber氏が真面目に正面から著作権制度を理解しようとしている
 ことがよく伝わる一方、、
 ここまで怖いもの知らずに勉強しないで著作権法に挑めば、
 YouTuber氏のような理解の混乱が生じるのも無理はないと思います。

 ちなみに、文化庁職員は、忍耐強く、
 丁寧で間違いのない対応をされていました。

 今回は、この著作権問答について、
 著作権制度に基づいて考えるとどうなるかを説明ししてみます。

 なお、このYouTuber氏の配信番組は、以下の通りです:

 ●ユーザー名:平塚正幸さゆふらっとまうんど
 ●配信番組名:
 『文化庁に「時事の報道」に著作権を主張できるのか聞いてみた』
 ●URL:https://www.youtube.com/watch?v=j1EDABP8Ix0

■YouTuber氏の直面したトラブルの概要■
 私は、上記配信番組の中での、
 YouTuber氏の文化庁職員との問答の内容しか見ていないので、
 YouTuber氏の直面したトラブルの内容の詳細はわかりませんが、
 以下が概要と思われます。

 YouTuber氏は、
 ご自身の過去のtwitter記事(以下「テロップ画像利用記事」)で、
 某TV会社の報道番組の文字テロップが映し出されている一場面
 (以下「テロップ画像」)をスクリーンショット(画像のまま複製)
 して、テロップ画像利用記事で、テロップ画像を表示して説明したところ、
 当該TV会社がTwitter社に、
 テロップ画像利用記事中のテロップ画像を表示して説明した部分は、
 著作権侵害であると訴え、
 YouTuber氏はテロップ画像利用記事を削除せざるをえなくなった。

 なお、テロップ画像利用記事が、
 Twitter社管理運営部門側によって強制的に削除されたのか、
 YouTuber氏によって自発的に削除されたのかはわからないのですが、
 YouTuber氏としては不本意な削除であったようです。

■著作権法32条(引用)■

《結論》
 まず、結論から説明します。

 YouTuber氏は、スクリーンショットしたテロップ画像を、
 テロップ画像利用記事で表示した際に、
 「TV会社の報道番組からスクリーンショットした
  テロップ画像を引用して説明します」
 の一言を添えて説明をすればよかったのだと思います。

 著作権法32条1項は以下の通りです:
 「公表された著作物は、引用して利用することができる。
  この場合において、
  その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、
  報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で
  行なわれるものでなければならない。


 TV番組及びYouTuber氏の配信番組のような、
 創作的に撮影され編集されて放映・配信された音声を含む映像と、
 映像を構成する各静止画像は著作物であると概ね考えられています。

 TV会社の報道番組(及び構成画像)が公表されていること
 は明らかといってよいのでしょう。

 従って、YouTuber氏が、公表された著作物であるテロップ画像を、
 引用して利用することができることは、
 著作権法で保証されているということです。
 
 この場合の「利用」とは、
 著作権者の権利としての支分権に基づく全ての行為ですから、
 スクリーンショットによる複製や、
 ネット配信等のネット上の公衆送信も全て含みます。

 YouTuber氏は、他人の著作物を利用するときは、
 以下に留意して、引用であることを断って利用すれば、
 それ以上、著作権法の面倒な規定に思い悩んで、
 今回の突撃問答のような、
 エネルギーの無駄と思えるようなことをする必要がない
 ともいえます。

《留意事項》
●YouTuber氏が、他人の著作物を利用するときは、
 当該他人に、
 引用してもよいかどうかの確認を求める必要はありません。

 著作権法32条1項では、引用は当然にできるのであって、
 確認を求めなければならないことは
 何ら規定されていないからです。

 むしろ、下手に確認を求めめると、当該他人に、
 著作物の利用の許諾(ライセンス)を求めているとみなされ、
 引用していることにならないことになりかねません。

●引用であることを断ってテロップ画像を表示した説明に対して、
 TV会社は、それは引用でなく著作権の侵害である、
 と主張することは可能ですが、
 それが引用でないことは、TV会社が立証しなければなりません。

 従って、YouTuber氏は、Twitter社に、
 テロップ画像を表示した説明は著作権法に規定される引用なので、
 著作権の侵害には当たらない、と主張すれば足りるはずです。

 Twitter社は、TV会社側に、
 YouTuber氏は「引用なので問題ない」と主張しているが、
 「引用でないことを立証できるか」と問い合わせ、
 TV会社が立証できなければ、
 YouTuber氏の動画は削除する必要がないと判断すればよいのです。

《引用とは》
●引用の範囲(引用であるか否か)は、
 最高裁の基準と著作権法32条1項の基準が独立して存在します。

〔最高裁による引用の基準〕
 (昭和51(オ)923号「パロディモンタージュ」事件
  最高裁判所 第三小法廷昭和55年3月28日判決)
  
引用にあたるというためには、引用を含む著作物の表現形式上、
 引用して利用する側の著作物と、引用されて利用される側の著作物とを
 明瞭に区別して認識することができ、かつ、
 両著作物の間に前者が主、後者が従の関係があると認められる
 場合でなければならない。


〔著作権法32条1項の基準〕
 著作権法32条1項の後段が引用の基準です。
 「引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、
  報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれる
  ものでなければならない。

 
●これらの基準による引用の範囲を超えて他人の著作物を利用すると、
 当該他人の著作権を侵害するリスクに晒されることになるので、
 他人の著作物を利用することが引用に該当するか否かは、
 引用する側もしっかり考えておくべきです。
 (著作権者側が引用でないことを主張してきた場合に、
  反論できるようにしておかなければなりませんので)。

●最高裁の基準と著作権法32条1項の基準は抽象的ですが、
 個別の多くの事件で、裁判所の具体的な判断が蓄積され、
 著作権法の参考書でも整理されているので、
 本来は、他人の著作物を利用する者(本件ではYouTuber氏)が、
 裁判所の判断の蓄積と参考書の整理を勉強して頭に叩き込むべきです。

 しかし、引用は、おそらく著作権制度が形成される前から、
 報道、批評、研究の分野においてなされてきており、
 当該分野では、引用の基準(ルール)は既に確立されていた、
 ともいえます。

 YouTuber氏も、多少なりとも報道、批評、研究に関する
 新聞・TV・論文・書籍を読んでいるのでしょうから、
 これらの中でなされる引用の態様を経験的に理解するだけでも、
 YouTuber氏自身の他人の著作物の利用が、
 引用といえる常識的な利用態様なのか、
 引用といえない非常識な利用態様なのかは判断できる筈です。

《YouTuber氏のテロップ画像の利用は引用といえるか?》
 YouTuber氏は、
 twitterで政治トピックに関する論評をした際に、
 当該トピックの事実としての裏付けを
 テロップ画像を表示して説明したということですから、
 引用といえる常識的な態様でテロップ画像を利用しており、
 著作権法32条1項の後段が規定する引用の範囲に入る可能性は
 高いように思われます。

 但し、twitterが一行文章で、
 twitterの文面のほとんどがテロップ画像で占められている場合は、
 最高裁判例の
 「両著作物の間に前者が主、後者が従の関係があると認められる
 ことを満たしていない場合がありえ、この場合は、
 YouTuber氏は、実質的に論評しておらず、
 テロップ画像を見せるためだけにtwitter記事を上げただけとされ、
 引用とはいえず、
 TV会社の著作権を侵害するとされることもありえますので、
 注意を要します。

******

 今回は、YouTuber氏は著作権法上の「引用」をよく理解した上で、
 論評活動をされるとよい、ということを説明しましたが、
 以下の私のブログ記事と
http://patent-japan.sblo.jp/article/178900676.html
 引用か否かが争われた小林よしのり氏が当事者となった有名な判決
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/161/013161_hanrei.pdf
 も参考になるかと思います。

 次回は、YouTuber氏の理解の混乱について説明してみます。
posted by Dausuke SHIBA at 20:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 著作権

2019年10月12日

米国TVドラマ『メンタリスト』 本格的猟奇殺人ミステリーが本格的ラブストーリーに

 TVを見なくなってからもう10年近くなりますが、
 TVドラマを見続けてきた習慣は抜けきれず、
 TUTAYAでDVDを毎週3枚借りて、TVドラマを毎週6話ずつ見ています。

 日本のドラマは、それでも新聞のTV欄で粗筋くらいは知っているので、
 例えば『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』のように、
 2年遅れでTUTAYAに並ぶと見てみようと思ったりします。

 しかし、外国のドラマは、かつては、地上波で、
 ゴールデンタイムにほぼ毎日見れたのが(『スパイ大作戦』の頃までが全盛でした)、
 次第に深夜枠に移っていき(『ドクタークイン 大西部の女医物語』の頃でしょうか)、
 この10年は、いつ頃、どのような外国ドラマが話題になったのか、
 新聞では全くわからないまま、
 TUTAYAで行き当たりばったりに借りてみているという状況です。
 
 米国のTVドラマは、かつての3大ネットワークだけでなく、
 2000年頃から米国のローカルなケーブルTVでも盛んに製作されて、
 とてつもなく面白いドラマが量産されていることがわかったりして、
 頭を空っぽにするのに、最適の時間を過ごすことができます。

******

 人格が壊れた天才ドクターが、
 もっと壊れてしまっているドクター仲間と毎回難病に立ち向かう
 『Dr.HOUSE』を2016年から見始め、
 永遠に続くかと思ったら、2018年始めに見終わってしまい途方に暮れた後、
 TUTAYAで適当に選んだ、、
 時代遅れのアナログ親父(かっこいいですが))とその跳ね返りおバカ娘が、
 天才科学者しか住んでいない謎の町「ユーリカ」に迷い込んで、
 おバカ事件に巻き込まれるも、しっかりSFとして楽しめた
 『ユーリカ〜地図にない街〜』も2018年中に泣く泣く最終回を見たのですが、
 その後に困りながらもTUTAYAで適当に選んで見始めたのが
 『メンタリスト』でした。
 
《猟奇殺人ミステリーとしての『メンタリスト』》

 『メンタリスト』(2008〜2015年、CBS)は、
 カリフォニア州警察の独立機関CBI(カリフォルニア州捜査局)のチームが、
 こんなのが毎週起きては市民はおちおち寝てもいられないであろう難事件に臨む
 典型的な探偵ドラマです。
https://www.youtube.com/watch?v=PW21qP9zB0c

 CBIの犯罪コンサルタントであるパトリック・ジェーンが主人公で、、
 CBIのリーダーで度胸が据わり頭の回転も早いテレサ・リズボンが不動のヒロイン、
 そして、
 ハードボイルドに徹し笑顔を見せないサブリーダーのキンブル・チョウ;
 図体がでかく食い意地が張ったウェイン・リグスビー;
 ITに強いモデル並の新人美人捜査官グレース・ヴァンペルト
 の3人がCBIのレギュラーメンバーで、
 いかにも怪しそうな面々が彼らの周りで、
 上司であったり、隣人であったり、友人であったり、恋人であったりして
 彼らを翻弄します。

 原則1話完結で、
 カルフォルニア州のセレブの邸宅周辺で起きた殺人事件の現場に
 CBIのメンバーが駆り出され、
 ジェーンが、現場周辺と関係者を一通り見て、
 ドラマ開始早々に七割方謎を解いてしまい、残った難解な謎を、
 リズボン率いるCBIのメンバーと共同して解決する
 というのがワンパターンのストーリーです。

 事件は、相当に猟奇的なのですが、
 実際にそれほど残虐な映像がでるわけではありません。
 視聴者の想像を駆り立てる見せ方をしており、
 さすがに米国のドラマは上手です。

 「典型的な探偵ドラマ」と書きましたが、
 殺人事件に関係する複数のいかにも怪しい輩が犯人の候補として絞り込まれ、
 最後にこれらの候補を一同に集めて、
 ジェーンが推理を披露して犯人を指差すというパターンも多く、
 「シャーロック・ホームズ」以来の古典的な探偵ドラマの形式を踏襲してもいます。

《パトリック・ジェーン》


 ジェーンは、サーカス小屋で育った(従ってあまり教育はない)希代の詐欺師で、
 天才的な推理力と博学、人を騙すテクニック、そして手品と催眠術を駆使して、
 えげつなく殺人犯を追い詰めていきます。

 ジェーン演じるサイモン・ベイカーは、典型的なWASP(ジョン・F・ケネディ顔)で、
 知的な甘い二枚目(教育がないようには全く見えませんが、ちょっと下品)ですが、
 人を馬鹿にしているとしか思えないにやけ顔をしながら、
 上から目線で相手を追い詰めます
 (『プラダを着た悪魔』でアン・ハサウェイを口説きまくる、
  当て馬のにやけ野郎をやっていたのを思い出しました)。

 ジェーンのあまりにえげつない追い詰め方に、
 CBIメンバーは、頼りにしつつも、時には引いてしまいながら顔をしかめます
 (ちなみに、リズボンの口癖は「あいつってイヤな奴!」)。

 あるエピソードでは、
 ジェーンに馬鹿にされながら罠に嵌められ逮捕された過去のある女が、
 ジェーンを誘拐して恨みを晴らそうとし、
 女が「あなた、自分以外はみな馬鹿にみえるんでしょう!!!」
 と叫びながら、がんじがらめに縛りあげたジェーンに、
 牛豚用の電気ムチをグリグリ押し付けてビリビリさせ、
 ジェーンに悲鳴を上げさせるのですが、
 見ているほうは、妙に女の方に感情移入してしまいました。

 ちなみに、ジェーンは正規の捜査官ではないので、銃を所持せず、
 丸腰で、銃を構えてドアを蹴破るリズボンの後ろにへばりつき、
 銃撃戦が始まると安全な場所に待機してしまいます。

 また、ジェーンは格闘がまるで弱く、痛みが我慢できず、
 悪党によく縛りあげられるのですが「頼む、痛くしないでくれ〜」
 と情けないことこの上ありません。

******

 ジェーンは、その昔、TVにでながら本当に詐欺師をしていたときに、
 残忍な猟奇殺人鬼であるレッド・ジョンに目を付けられ、
 妻子をレッド・ジョンに惨殺されたという、
 生涯消すことができないトラウマを抱えています。

 ジェーンは、レッド・ジョンを探し出して復讐するために、
 当時捜査を担当していたCBIに犯罪コンサルタントとして雇われることになります
 (米国の警察はコンサルタントをよく雇うのでしょうか。
  『名探偵モンク』のエイドリアン・モンクも
  サンフランシスコ市警のコンサルタントとして契約していました)。

 レッド・ジョンは、その後も猟奇殺人をし続け、
 レッド・ジョンとジェーン+CBIの闘いが、
 7シーズンまで続く長いドラマの経糸を形成しています。

 他の米国ドラマにも出てくる何人かのベテラン大物俳優が、
 いかにも怪しげに暗躍しますが、誰がレッド・ジョンなのか、
 なかなかわからないままシーズンが進み、
 その範囲がじわじわ狭まり6シーズン目にクライマックスが訪れます。

《テレサ・リズボン》

 ドラマ開始の時代設定の5年ほど前に、
 レッド・ジョンによって妻子を惨殺されたジェーンが、
 事件の真相を解明するために、
 サクラメント市のCBIの入る本部ビルに迷い込んで来た時に、
 リズボンとジェーンは運命の出会いをします。

 事件から絶対に逃げず、危険を顧みずに立ち向かい、
 部下思いでもあるリズボンは、
 むさ苦しい野郎メンバーにもボスとして尊敬されますが、
 いかんせん、性格が正直すぎて、とてもかわいいので、
 ジェーンにからかわれっ放しで、それが癪に障る毎日です。

******

 私は、米国TVドラマのヒロインは、
 『スパイ大作戦』のシナモン(バーバラ・ベイン)以外に、
 あまり胸がときめくことはなかったのですが、
 リズボン(ロビン・タニー)にはKOされました。

 米国ドラマの女優は田舎臭さが抜けず垢抜けない中、
 ブロンドで色が透けるように白いシナモンの美しさは別格で、
 今に至るも最高のヒロインと思っています(若干年増ではありますが)。

 高級ファッション雑誌のモデルをしながらスパイをするシナモンに入れあげても、
 日本で観ている視聴者野郎などまずはお呼びでなく、
 下手に近づけばスッテンテンになるのが関の山ですが、
 代わりに、敵方の悪党官僚が、
 シナモンの色仕掛けで破滅の道を辿るのを毎週楽しみに見ていたものです
 (山東昭子さんの吹き替えもぴったりでした)。

 リズボンは、スペイン系のエキゾチックな雰囲気、着痩せするムッチリ型で、
 グレーの瞳に吸い込まれそうになりますが、決して、
 シナモンのようなスレンダーな垢抜け切った雰囲気はありません。

 しかし、かわいい のです。

 リズボンは、ジェーンの捜査に振り回され「あいつってイヤな奴!」
 と言いながら、実は、憎からず思っており、
 トラウマを抱え、孤独の淵で寂しそうな雰囲気を漂わすジェーンに
 どんどん惹かれていってしまいます。

 しかし、ジェーンは、リズボンすら平気で騙すので、
 リズボンはそれが悔しくて悔しくてたまらず、
 ジェーンに対しては疑心暗鬼に構えるのですが、
 結局見事に騙されます。

 リズボンは思っていることがそのまま全部顔にでるので
 (それが何ともかわいい)、
 ジェーンもからかい半分に騙すことに喜びを感じるのですが、
 あんな可憐に思いが顔にでる女性が年中そばにいれば、
 ジェーンのほうも好きになるのは仕方がありません。

******

 脚本担当が、リズボンの可愛らしい見せ場を、
 意識的にコンスタントに出してくるのがよくわかります。

 部下の結婚式のための衣装合わせを、CBIの執務室でする場面があり
 (何でわざわざそんな所でするんだ、と突っ込みたくなりますが)、
 肩から胸ぐりまで剥き出しになった白いドレスを着たりして、
 目のやり場に困るほどでしたが、
 そこに、突然ジェーンがドアを開けて入ってくるものだから、
 二人とも驚いて顔を見合わせて沈黙が支配する雰囲気にになりつつも、
 リズボンはばつの悪さが顔中にでてしまい(かわいい)、
 ジェーンは目を見開いてじっくり見入ってしまうという
 サービス・シチュエーションでした。

 敵のセレブ野郎の邸宅に、
 リズボンがコールガールに扮して潜入捜査するときも、
 ケバケバのノースリーブ・ミニスカート・ブーツの
 これも目のやり場に困る衣装。

 普段が、黒ずくめの相当にダサい制服姿だけに、
 そのギャップに萌え切ってしまいます。

******

 リズボンを演じるロビン・タニーは、まったく知らなかったのですが、
 決して若い女優ではなく、シリーズ開始時に30代後半、
 シリーズ終了時には40代になっていたと思いますが、
 整形して若作りなどせず、米国俳優らしく年齢のまま見せています。

 オバサン臭く全くならないのは、
 性格の可愛らしさが表情にでているからでしょう。

 米国の映画俳優は、映画のドラマの中では普通に綺麗に見えるのに、
 舞台挨拶などするときには口が裂けているのではないか、
 と思えるようなくっきりと派手なメークをしてくるので驚くことがありますが
 (アン・ハサウェイがそうですね)、
 ロビン・タニーは、ドラマ内でも普段でも同じ印象でかわいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=pHZR1yU0vcQ

《リズボンの部下達》


 『メンタリスト』では、
 CBIの各メンバーの個性と人間関係がとても面白く描かれ、
 本当に飽きることがありません。

●私が好きなのは、ハードボルドに徹する、
 ほとんどブルース・リーのような中国系のキンブル・チョウ捜査官。

 元はギャング団のメンバーで、どんな危機に陥っても冷静沈着で、
 悪党は容赦なくぶちのめして銃弾をぶち込みますが、
 弱いものは徹底的に守り抜く正義漢でかっこよすぎます。

 ワケアリの女たちにしっかりモテます。
 
 ほとんど眉間に縦皺でにこりともしないのですが、
 1シーズンに1回ほど笑顔になったときは、
 元の顔が跡形もなく崩れ去ってしまうただのオジサン顔になるところが
 ギャップがあって、リズボンとは違う意味で萌えます。

●図隊がでかく殴り合いには強いのですが、
 人がよいお兄さんのリグスビー捜査官も好漢です。

 リグスビー捜査官、どこかで見たような、と思ったら、見ているうちに、
 TV版『ターミネーター』(『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』)で、
 高校で授業中のジョン・コナー少年に、先生に化けたターミネーターが襲い掛かるも、
 その授業に潜入していた美少女ターミネーターに叩き潰される、
 悪玉ターミネーターであったことを思い出しました。

 力だけで頭脳がないターミネーターとしては結構怖い雰囲気でしたが、
 『メンタリスト』でセリフのある役をもらえてよかったです。

●そのリグスビーが一目ぼれして一度は同棲までしたのが、
 モデル並の新人美人捜査官のヴァンペルトです。

 その後、リグスビーが一途に思い続けるのに、ヴァンペルトは、
 あちらこちらのどう見てもリグスビーよりもイケメンに目移りして、
 その因果で彼女は彼女で酷い目に遭うのですが、
 これも美人の宿命で仕方がないとも言えます。

《本格的ラブストーリーとしての『メンタリスト』》


 シリーズを通してみると、
 ジェーンとリズボンの距離が少しずつ少しずつ近づいていくのがわかり、
 山あり谷ありの末に最後の1シリーズは、
 猟奇殺人事件の後始末の難解な事件もしっかり描きこまれますが、
 ほぼ二人のラブストーリーと化してしまい、
 見ている方も、幸福感に包まれた最終回を迎えることができます。

 見ている方は、二人の恋の行く末を無責任に楽しめばよいのですが、
 リズボンの我儘ぶりとジェーンの受け止めが、
 いろいろな意味でとても参考になります。

 女性はここまで我儘であっても許され、
 男性はこんな我儘をいなしつつ、どう彼女の愛をゲットすればよいのか、
 がよくわかります。

******

 リズボンもよくモテて、ジェーンが煮え切らないので、
 当て馬(誠実でまじめで地位のある申し分ない男)とつきあったりします。

 結局当て馬はリズボンに振られますが、
 ジェーンが「あの当て馬さんはどうするの?」と心配するも、
 リズボンは「あの人は私のことを理解してくれるわ」
 って、さすがにこの場面は私も絶句して笑ってしまいました
 (当て馬氏はリズボンを一途に愛し大事にし、
  何一つ悪いことをしていないので、さすがに可哀そうでした)。

******
 
 猟奇殺人ミステリー編では、レッド・ジョンの仲間の何人もの美女
 (当然に平然と人を殺せる悪女ですが、エキゾチックで本当に綺麗)
 がジェーンに取り入り、
 ジェーンもこんな恐ろしい美女たち怖くないのかなと思うのですが、
 割と平気でベッドインしてしまいます。

 このエピソードにリズボンはあまり出てこなかったと思うのですが、
 ラブストーリー編では、リズボンが全部覚えていることになっていて、
 「ジェーン、あのときのあの女、あの女、あの女、・・・とあなた関係あったんでしょ。
  あの女がまた近づいてきたけど、あなたどうするの!」
 と嫉妬に燃え狂ってジェーンに迫ってくるので、
 ジェーンも困り果ててしまうシチュエーションがありました。

 天才的詐欺師のジェーンは、こんなときにも、
 ちゃんと、リズボンが言って欲しいことを全部言ってあげて、
 最後は一番して欲しいことをしてあげて、
 リズボンのさらなる深い愛を勝ち取るところがおしゃれです。

 リズボンとジェーンのラブストーリーは、
 男性が女性にどう向き合うべきかの参考になりますが、あくまでも、
 サイモン・ベイカー並みのルックスと知性が前提であることは
 注意を要します。
https://www.youtube.com/watch?v=w-T9AT72W4k
https://www.youtube.com/watch?v=9l-e12Z_HuY

******

 『メンタリスト』は吹替版もなかなか良いのですが、
 不思議なもので、吹替版はどうしてもキャラクターが子供っぽくなり、
 英語版の方が、ずっと大人のドラマを感じることができます。

 ということで、TVドラマ『メンタリスト』は、
 秋の夜長を楽しんで過ごすのに絶好ですので、
 騙されたと思って御覧になることをお奨めします。
posted by Dausuke SHIBA at 16:05| Comment(0) | TrackBack(0) | TVドラマ

2019年10月05日

知財テーマブログの最新記事:論文『オリンピック関連登録商標の違法ライセンス問題の解決策』 弁理士会誌『パテント』2019年9月号掲載のお知らせ

 私の知財テーマブログに、
 『論文『オリンピック関連登録商標の違法ライセンス問題の解決策』 弁理士会誌『パテント』2019年9月号掲載のお知らせ
 を掲載しました。

 IOCファミリーは、以下に図解するような、
 オリンピック関連登録商標の違法ライセンスの問題を抱えながら
 東京オリンピック開催に向けて邁進しています。
20190707契約関係相関図.jpg

 ご興味のある方は、お立ち寄りください。
posted by Dausuke SHIBA at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ